出産ドタバタ記


2003年7月21日出産いたしました。
長いようで短かった10ヶ月でしたが、その終わりはとんだドタバタでした。
不安になったり、おかしかったりの出来事が詰め込まれた出産でした。
あたしのこれまでの人生で一番の衝撃的な出来事だったかもしれません。
そんなドタバタの3日間を書いてみたいと思います。



◆◆◆ 7月19日(土曜日) ◆◆◆

 いよいよ明日が出産予定日。
明日が日曜日の為に予定日の診察が今日になり、混雑を避けるため午前9時ごろ診察に行く。
受付を済ませいつものように採尿と体重と血圧を測定し、その後すぐにNST(分娩監視装置)をつけて
胎児の心拍と陣痛の有無を見ることになりました。

 NSTの機械をお腹に取り付けられて、看護師さんから説明を受ける。
機械から吐き出される記録紙の上の段には子供の心拍、下の段は腹の張りぐあい(陣痛)が記録される。
胎動を感じたら手に持たされたボタンを押すようにと支持を受けるが、元々腹の中のお子は夜中に動くことが多く、
昼間は動きが少ないので、なかなかボタンを押せずにいたら看護師さんがやってきて確認し、
「寝てるのかな・・?」と言って私の腹をガシガシと揺さぶる・・。
すると「ボコ・・ボコ」と動き始め「起きたね(^^)」と笑顔で看護師さんは去っていきました。

 その後は通常の診察があるので、呼ばれるまでの時間は新生児室を見に行ったりとブラブラと時間をつぶす。
しかし、時間をつぶしてるあいだにトローリと生理の時のような体液が流れ出るような感じと違和感があり
ちょっと不安になる。
昨晩も同じ感覚があって「破水かな?」と思ったんだけど、それ以上でてこないし特にお腹が痛いこともなかったのでそのままにしてた。

 待つこと1時間半。11時近くなってやっと診察室に呼ばれ、いつものようにまずエコーで子供の様子を見ることに。
ベットに横たわってお腹をだし画面に写る腹の中の子を見ながら先生に「破水してるんじゃないか」と聞く。
エコーを見ながら先生が「なんか羊水が以上に少ないな・・破水してるかもね・・。内診して確認するけど、
うまくエコーがうつらないなー」と難しい顔をしている。
その後、内診で破水してる事がわかる。普通は4箇所で計って胎児からの距離が9センチくらいあるのが通常で、
6センチ以下だとちょっと心配らしいのだが、あたしは3.5センチくらいしかないらしい。
羊水が少なすぎるとどうなるかというと、出産時に胎盤と臍帯を圧迫して窒息する恐れがあると説明され、
とりあえず、このまま入院して胎児心拍を監視しながら陣痛まってみようかという話になる。
子供の心拍の事も考えて、もしもの時は帝王切開になるかもしれないよと言われて凄く不安になる。
先生は「必ずしも帝王切開になるとは限らないけど、いざというときは切り替えるから。
とりあえず術前検査を受けてすぐ入院して」と、今日起きた時には考えもしなかった展開があたしを待っていた。

 とりあえず、浣腸されその後ゆっくり入院の手続きをすることに。
まず、家に電話して「破水しててすぐに入院になってしまったよ。とりあえず、入院の用意してるの持ってきて。
あと、もしかしたら帝王切開になるかもしれないって」と母親に伝える。
本日神戸でLIVE予定の相方にも電話したが、留守電だったので経過報告して詳細は家に電話してもらうことにした。
あとは、友達数人に今から入院することと帝王切開になるかもということをメールで伝える。
今考えると心配かけさせて悪かったなと思うが、その時は不安に駆られて皆の言葉が欲しかったのだとおもう。

 入院の手続きが始まり、私と生まれた子供につけるネームバンドに名前を書いたり、
帝王切開の確認証にサインをしている間に両親が荷物を持ってやってきた。
陣痛室に移動するエレベータの中で父が看護師さんに「もう帝王切開は決定なんですか?」って質問。
「決定ではないですよ(^^)、でも何かあったときに母子ともに無事に出産してもらうために必要になるかもしれないので」と笑顔で説明してくれました。

 その後、術前の検査ということでまず剃毛。あたしは帝王切開の可能性があったのでお臍の上から
太ももぐらいまでの範囲を全部そりました。
看護師さんと世間話をしながら毛を剃られる・・床屋状態。はたから見たらとてもまぬけな姿・・・。
看護師さんが「これはねおまじないなの。帝王切開になるかも・・って全剃毛する人はだいたい
自然分娩になるんだよね」と言ってくれてちょっと安心。
続いて抗生剤のパッチテストの為に左手に3種類計6箇所注射を打つ。
続けて採血をして、右手首には血管確保の為に点滴を打つことに。
これまでの人生で、注射をこれだけ大量に打たれたのは初めてかもしれない・・。

 その後、お腹にはNST(分娩監視装置)をつけられ、これで24時間胎児の心拍数と陣痛の波を監視することになる。
機械のスピーカーからは子供の心音が「ドクッ、ドクッ」と規則的に流れてくる。
出産後退院するときにアルバムを作ってくれるらしく、NSTをつけた状態を写真にとりますねーと言われ、
ベットに横たわった姿を看護師さんが写真にとられるが、不安で笑顔がひきつる・・(T^T)
とりあえず、今の状況は胎児の心拍も正常で陣痛は起きていない状態。今日は母が付き添うことになる。
「なんか、急にすごいことになってしまったね・・」と二人ではなす。
「陣痛が今日きたら、予定日ぴったりに産まれることになるね」と話ている最中も隣の分娩室からは
「ホギャー」と子供が次々と生まれていく。
母と二人で「また生まれたね・・こいつはいつでてくるつもりなのだろうか・・」と腹を見つめる。
看護師さんとも話し、状態はすぐには変わらないので仕事のある母は一旦帰りまた夜来ることになる。
一人陣痛室で過ごす時間はとても長かった。その間に友達からメールが届いてほっとしたりする。
ぼんやりとNSTから出てくる記録紙を見つめる。子供の心拍数が刻まれるその紙だけが、
お腹の中の子が元気だっていう証拠だから見つめずにはいられない。
その間にも隣室に並ぶ分娩室では子供が生まれてきて、看護師さんたちの声で沸き立つ。
お腹すいたな・・とぼんやりと思っていたらお昼が運ばれてきたので、一人でもさもさと食べる。

 それにしても利き腕の右手首に点滴をされているために、うまいこと手がつかえずご飯をたべるのも凄く大変。
ずっと寝っぱなし、点滴は刺しっぱなしなので思うように身動きがとれない。
陣痛室では好きな音楽を聞くことができると説明を受けたので、ビートルズのCDを相方に送ってもらっていた。
落ち着かないので、それを聞くことにしたがデッキがベットから遠く、チェンジャーもリモコンもないので
あんまり身動きの取れないあたしにとっては無用の長物となった。
たまに看護師さんが内診に来るが「陣痛こないねー。このぶんだと今日はこないかもねー(苦笑)
まあ、今日はゆっくり休んでのんびりリラックスしてすごしなさいね」と言ってくれる。

 夜、母が付き添いに来てくれた。
ポツポツと話しながら過ごすがやっぱり話相手がいるのといないのとでは大違い。
その間もあたしにつけられたNSTは子供の心拍を刻み続けているが陣痛の「じ」の字もみられない。
消灯前に看護師さんが点滴をはずしに来てくれた。はずすといってもチューブの途中ではずして手に巻いておくので手首に針は刺さったまま。
慣れない入院と不安でなかなか眠れずに、ずっとNSTをみつめつづける。
寝てる間に子供の心拍数が落ちてたらとか考えたら見てないと不安でしょうがなくなる。
夜中にトイレに行きたくなったので看護師さんにNSTの機械をはずしてもらい、喉が渇いたのでお茶を飲む。
部屋に戻る途中、看護師さんに「ずっと寝てばかりじゃ気が滅入るだろうから、ちょっと歩いてみたら?」と
言ってくれたので母と病院内をウロウロ。
シャッターの閉められた新生児室の中から沢山の子供たちの泣き声。
真夜中の病院のソファーで母とお茶を飲みながらしばし談笑。
その後部屋に戻り、再び機械をつけてもらい就寝。
NSTが気になってなかなか眠れなかったが子供の心拍数が小さく響く中いつのまにか寝ていた・・。


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